1310月

窓の種類 すべり出し窓と引き違い窓

定番の引き違い窓と、気密の良いすべり出し窓

横スベリ出し窓、縦スベリ出し窓、オーニング、上げ下げ窓、引き違い窓など

こんにちは。
無垢の木と塗り壁とパッシブデザインの家づくりを進めている、
群馬県みどり市の松島匠建(株)の代表松島克幸です。

窓は、ガラス部とガラスを固定するフレーム部から成り、最近は省エネ性能を重視するために、ガラスは「Low-eガラス」そしてフレーム部は「樹脂」又は「木製」が普及しているところです。

樹脂サッシが普及している地域は、寒さの厳しい北海道は当然とも言えますが、次いで九州が多いのですが、その理由には、アルミより樹脂の方が火山灰への耐久性が高いということです。
「樹脂サッシってアルミと比べ耐久性どうなの?」という質問を頂きますが、その実績は30年以上のものとなっていますので、ご安心ください。

アルミサッシが主流であった日本の窓は、断熱性能に劣り結露のもとともなり、韓国や中国、そして欧米の窓に比べ、窓の性能には大きな遅れを取っています。

弊社松島匠建では、樹脂サッシを標準仕様とし、断熱に関しては屋根壁共に、外張りと充填ダブルの付加断熱を採用し、真夏は無冷房でも30土以上にならず、真冬は無暖房でも15℃以下にならない造りであります。

4年ほど前のブログで、この「窓の種類」について特集記事を綴りましたが、一部加筆修正を行い、その総集となっています。


 

「横すべり出し窓」

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  すべり出し窓(横すべり出し窓)

すべり出し窓は外側に開放する窓であって、

上側を軸に外に開放するすべり出しが「横すべり出し」
左右どちらかの縦を軸に外に開放するすべり出しが「縦すべり出し」

そして単に「すべり出し窓」といえば「横すべり出し窓」のことです。

このすべり出し窓は比較的小さな窓で、
高窓として効率の良い採光が可能です。

大きく開放することはできないため、風の取り込みは他の窓に比べて少ないのですが、
「開けっ放しで雨が降った場合、雨の侵入が最も少ない」ことが、
このすべり出し窓の大きな特徴です。

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 桐生市S様邸脱衣室のすべり出し窓

小型で気密性に優れているすべり出し窓は、
夏場の西日と冬場の北西季節風に対応できる、西面、北面の腰窓に最適です。

外観デザイン的には縦長窓の方が良いと思うのですが、縦長窓の欠点は
外から足元まで姿が映ってしまうこと、物を置き難いこと、でしょうか。
それをカバーできるのが横すべり出し窓でもあります。

横すべり出しは窓が大きく開かないので、内部から外側窓の掃除が出来ないように思われていますが、60度まで開放できる掃除モード機能があります。

外開きなので防犯のための格子の設置はできませんし、
網戸は内側になります。

価格的には、引き違い窓の1.3~1.8倍程度。
(窓の開閉にカムラッチハンドルとオペレータハンドルの2種類があり、
オペレータハンドルの方が価格高)


日本では小型の窓で、大きく開放することのできないすべり出し窓ですが、
北欧ではこのすべり出し窓が一般的で、窓の大きさも大型のものがあって、
90度近く開放もできます。
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日本のすべり出し窓とは全く感覚が違う、北欧の「すべり出し窓」ですね。

 

「縦すべり出し窓」

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 太田市H様邸ランドリールームの縦辷り出し窓

「縦すべり出し窓」はドアのように左右どちらかの縦枠を軸に
外側に開放する縦長の窓です。

この縦すべり出し窓の一番の特徴は、
窓開口の全開角度が90度近くまで開くため、風の取り込みに適した窓であって
風の吹く角度によっては風を取り込む(ウインドキャッチ)事が出来
より多くの通風が期待できる窓です。

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 館林市M様邸の縦辷り出し窓

群馬の平野部は、夏場日中には南東の風(卓越風)があり、
東や南にこの縦すべり出し窓の設置で、風を取り込む事が可能になります。

また、上げ下げ窓と同じく縦長のデザインなので、
等間隔で複数窓の配置によって、おしゃれなデザインもつくれます。

二つの縦すべりを組み合わせた両縦すべり出しや、
縦すべり出し窓より更に縦長の「スリット縦すべり出し窓」もあります。

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大きく開口する縦すべり出し窓


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両開きの両縦すべり出し窓

 

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FIX窓 + 両袖縦すべり出し窓

 

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スリット縦すべり出し窓

価格面では、例えば横600×縦700の横すべり出しと、縦すべり出しの比較では、
縦すべり出し窓の方が、若干安価になります。

 

「オーニング窓」

この窓は「(横)すべり出し窓」2~4組を縦に連結した窓であって、
複数の窓を一つのハンドル操作で開閉できる窓です。

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最高50度までの開閉位置を自由に決める事が出来、
プライバシーを守りながら通風を確保できます。

また気密性にも優れた窓です。

価格は
上げ下げ窓やすべり出し窓の約2倍と大変高価な窓
です。


「ダブルルーバー窓」

オーニング窓と違い、枠のない横細のガラスを組み合わせた窓です。

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シングルガラスのルーバー窓は気密断熱性能が悪いため、
ダブルガラスのルーバー窓を紹介しています。

開口率が高いので、風の取り込みは期待できますが、
外観デザインは良いとは言えません。

窓を閉じた時、ガラス同士が密着となるため、気密性は悪いです。

価格はガラスの種類によって違いますが「網入り透明ガラス」が最も高く、
オーニング窓と同じくらいの価格になります。

オーニング窓もダブルルーバー窓も少ない流通なため、
YKKの樹脂サッシ「APW330」にはラインアップありません。

 

「上げ下げ窓」

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 太田市K様邸リビングルームの上げ下げ窓

上げ下げ窓は縦上下スライドの引き違い窓ですね。

上げ下げ窓には2種類があり
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上側の窓が、はめ殺し(FIX)になっていて
下側のみ動かせるものを「片上げ下げ(シングルハング)」

上下のガラス戸が両方とも動かせるものを「両上げ下げ(ダブルハング)」

また、窓がどこでも止まるよう「バランサー」がセットされています。
(バランサーの調節が2年に一回くらい必要)

欧米ではごく一般的なこの「上げ下げ窓」ですが、
引き違い窓と違って「戸車」がないので、気密性は高いと言えます。
(ただし、すべり出し窓よりは劣ります)

また、オシャレな格子デザインのものもあります。
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コスト面は窓面積が同程度の引き違い窓に比べて高価になります。

6尺間に設置するには、下のように2つの窓を組み合わせた連窓になります。

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この上げ下げ窓を多用するとコストアップにはなりますが、
外観的にはオシャレな洋風デザインになります。

配置的には、縦長の窓なので高窓にはならず腰窓となり、
トイレや洗面所など小さい部屋には不向きですね。

また上げ下げ窓は、窓の開閉に多少の力が必要となります。



「引き違い窓」「片引き窓」

窓と聞いてまずイメージするのは、「引き違い窓」でしょうが、
最後はその「引き違い窓」そして「片引き窓」についてお話します。

DSC_0207.jpg  テラス窓の「引き違い」(左側)と「両袖片引き」(右側)太田市H様邸

日本の窓で最も多く使われれ一般的である「引き違い窓」は、
大きい窓から小さい窓まで寸法が豊富で、コストが安いのが特徴です。

この「引き違い窓」は左右に引き分け、
窓を開けると窓面積の約半分の開口が取れます。

「片引き窓」の場合は、約3分の1の開口となります。
片引きの大きい方の窓は「FIX部分]と思われがちですが、
実はこちらも開閉が可能です。

kbmd1401.jpg  邑楽町M様邸の腰窓の片引き窓

「両袖片引き窓」というものもあり、
これは引き違いの4枚戸の真ん中2枚が一つになったFIX窓に、
両側に片引き窓があるものと考えてください。

これら「引き違い・片引き」の長所は、
開口の大きな窓がつくれることで、特にテラス窓(掃き出し窓)の
殆どはこの「引き違い・片引き」の窓となります。

そして、窓が左右への開閉(開けた時に窓部分が外に突出しない)なので、
雨戸、シャッター、面格子などの取り付けが可能なことです。


短所は、小さな窓の場合にガラス部分に比べてフレームの割合が多く、
フレームが目立ち、デザイン的には良くないものと、感じます。


そしてもう一つの欠点は、「気密性が悪い」ことです。

引き違い窓は、左右への開閉のために戸車が付いているので、
窓枠と窓の間にどうしても隙間ができて
しまいます。

シングルガラス時代の引き違い窓に比べれば、気密性はかなり向上しては
きましたが、ほかの種類の窓に比べれば気密に劣ります。

群馬県南部平野部の、冬季北西の季節風が強くて砂埃の激しい場所では、
北面と西面の窓には、この引き違い窓の配置はお奨めできません。

以上、窓の種類とその特徴についてのお話しでした。
最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。

 

無垢の木と塗り壁とパッシブデザインの家づくり

松島匠建では、 窓一つ一つにおいても「東西南北の向き、部屋の用途、窓の種類・大きさ、デザイン性、春夏秋冬においての採光・日射」など複合的に考慮して、最適な窓を選択し、お客様が納得して大満足のお住まいとなるよう、家づくりを進めています。

Posted in 工務店ブログ!ちょっとオシャレで贅沢な木の家づくり