こんばんは!新築計画において知らないことが多すぎて、図面や確認申請書類等の作成が一向に進まず途方に暮れかけている聖士です。暮れるにはまだ早い。
現地調査へ行き周辺環境を見たり、市役所へその土地がある区域の情報を聞きに行ったり、採光・排煙計画ができているか図面で確認してみたりと建築士らしいことを今週はやってみました。新築工事でも改修工事でもこれらのことをやるのは当たり前のことかもしれませんが、あまりやったことがないのでとても時間がかかってます。
一人で市役所に行くのが怖くてすぐに行くことができません。大人数の職員の中に、一人で乗り込んでいくのはアウェー感が強すぎるんです。でも行かなければならないときが来るので行ってみるのですが、市役所へ到着すると緊張でお腹が痛くなります(笑)。自分が他人にどう見られているのか気にしてしまっているので緊張が生まれます。「こんなことも知らないで建築やってんのか?」と思われることが恥ずかしいのですが、今は知らないことばかりなので、恥をかいてでも、知らなかったことを知ることができるから頑張ろうという気持ちで色々な場に行くことにしています。
水曜日は、先ほど書いた新築とは別件で、高崎市の問屋町にあるお客様のお家の現地調査へ行って来ました。平面図と立面図を起こすための調査です。
大学2年生の時の設計製図の授業で、4人1グループで大学の敷地内にある木造の武道場を実測して、それを基に平面図と断面図を描くということをやりました。最初は上手く測れないし、どこを測っていいかよくわかりません。5mm方眼紙に描く実測時の簡単な図面には、とにかく色々な情報を描いてしまうため、必要な線と不必要な線の両方がゴチャゴチャに混じってしまうんです。そんなゴチャゴチャなスケッチを基に図面を描こうとするのですが思ったようにはいかず途中で手が止まってしまいます。なぜかというと不必要な情報が多く、逆に図面を起こすために必要な情報がないからです。
この作業がめちゃくちゃ時間が掛かったという経験から実測調査は苦手意識がありました。
しかし、工務店で建築をする立場になったからには、現地での調査がとても重要です。まだ数えられるほどしかやっていませんが、ウッドデッキやキッチン、玄関へのアプローチなど色々な現場に行って調査をして、実測をして、図面に起こすということをやりました。
現場で、方眼紙などを使って簡単に外形や寸法地などを描いてみるのですが、まだわかりやすくきれいに描けないんです。
以前に比べてシンプルに描けるようにはなってきましたが、サイズ感がバラバラです。まだまだ試行錯誤と練習が必要ですが、できることも増えてきました。
それは、図面に起こすための情報を取捨選択できるようになってきたことです。昨年、前橋にあるお家のウッドデッキの実測をしたのですが、cadで図面を描いていると「ここの距離いくつか測ってなかった~」というところがたくさんあったんです。
今回の実測は二階建てのお家ですのでウッドデッキに比べると測り甲斐があり大変でした。測るだけで2日くらいかかりそうだなぁと思っていたのですが、慣れてきたのか、スムーズに取り組むことができ、1階平面図・2階平面図・立面図4面を3時間半ほどで測り終えることができたんです。
これには自分でもびっくりしました!その時は大丈夫だと思っていても、cadで描いていくと「あれ?ここってどうなってたんだっけ?」ということは少なからず一カ所はあるので現地の写真を撮っていくことは欠かせない作業の一つです。
寸法の取り忘れがないことを最後にもう一度確認してから「よしっ、できた!」と、満足して事務所に戻ります。車の中ではどう図面に落とし込んでいくかのシミュレーションを頭の中で行います。途中で、康之さんから「真壁か大壁か、畳かフローリングかそれもお願いね」と言われていたことを思い出しました。「やべ、メモしてない。写真にあるかな? あー、撮ってない~。。」
何かしら忘れてしまうんです。一つできることが増えても、できないことがまた一つ出てくるんです。鬼滅の刃で炭次郎が言っていました。
「何か一つできるようになってもまたすぐ目の前に分厚い壁があるんだ。すごい人はもっとずっと先の所で戦っているのに俺はまだそこに行けない」
何事もこれの繰り返しで課題が見つかりできることが増えていくので、挫けずに頑張ります!
できるようになってきたと思っていても、まだまだできていないことがあります。
それは自分の考えを人に伝えることです。いつも、誰に対しても、伝えたいことの1/10も伝わっていません。「僕が言いたかったことはそういうことじゃないんだけど、、、」と思うことが多いのですが、これは受け取る側が悪いわけではなく、伝えきれていない僕が悪いんです。
説明を付け加えることができない、感情を表現できない、これでは泣くことで自分の意思を伝えている赤ちゃん以下だなと感じました。昔から意思表示ができないので、できるようにすることはずっと自分の課題なんです。変えようと思いながらもずっと変えられずにいます。
チャンスは何度も訪れないことはたくさん経験しています。数少ないチャンスをものできるかどうかは強い意志が必要だと昨日、色々なお話を聞いていて思いました。
中学生の頃の僕の話です。一年生の夏、部活が始まる前に担任の先生から「聖士、ちょっと来て。」と、その先生がほぼ独占している喫煙スペースに呼ばれました。なんか悪いことしたかなとソワソワしながら行くと、タバコを吸いながら「生徒会、立候補してみない?」となんだか楽しそうな顔で、そう僕に言ってきました。僕は生徒会に入って人前に立つようなタイプではないので、生徒会というものにはその時まで全く興味がなかったのですが、言われるがままに「やります!」と立候補してみたんです。
僕が通っていた中学校は三学年合わせて40人程度の小さな学校なので、立候補すればほぼ当選するような状況でした。当たり前のように当選して、二年間生徒会として活動しました。生徒会に入ったものの、小さな学校なので特別やることもなく、ただなんとなく生徒集会の司会進行をやったりして二年間を終えたんです。
生徒会としての活動が終わって、何日くらいあとか覚えてはいませんが、僕に「生徒会に立候補してみない?」と言ってくれた先生がこんなことを言っていました。
「俺が聖士になんで生徒会をやってほしかったかっていうのはね、人前で話すという経験をたくさん積んでほしかったからなんだよ。聖士にはそれが足りないと思ってたから是非やってほしかったんだよね。」
そんな思いがあって僕に生徒会を薦めたとは知らなかったので、それを聞いた瞬間「もっと真剣にやればよかった」と後悔をしました。人前で話すという経験はその時たくさんできましたが、その経験が今、全く活かされていません。変えるチャンスがあったのにそれを活用できなかったんです。
過去は過去なので、もっと真剣に生徒会に取り組むということはできませんが、今の課題には真剣に取り組むことができます。チャンスを無駄にせず後悔しないためにも、強い意志を持って今できることを真剣に取り組み、それを自信に変えていきます。チャンスを与えてくれた先生の為にも、当時より自分に自信を持ち大きくなった聖士でいつかお会いしたいです。
ブログを読んでいただきありがとうございます。
修行中の松島聖士