こんにちは、松島克幸です。
冬から春の切変わりが例年より早かったので、今年の春はいつもより長く感じますね。
わたしも建築の道に進み30年以上が経ち、新築住宅も建て始めて20年以上となりますが、失敗や喜びを含めて多くの経験を積み重ね、今日に至っています。
失敗はしない方が良いのですが、「失敗した!」と思ったことは反省して次は2度と起こさないものなので、失敗から学ぶことはとても大きい事と思います。
むしろ失敗より危険なことは、失敗しているのにその失敗に気付かないことであって、それは失敗を繰り返すことになります。
7年前に建てた事務所兼わが家において失敗と思った点も幾つかありますが、一つは浴室から給湯器が遠くてなかなかお湯が出てこなかった点で、それ以来「お湯の出を最優先するのは浴室として」浴室近くに給湯器を配置するようにしています。
また、これまでにおいての最大の失敗といえば、17年前の新築お住まいで設計士さんが設計・監理の入った お住まいでした。 そこは基礎の立上りが通常400~450mmのところ、多分施主さんの希望で600mmの高基礎設計の建物でした。
失敗した点は、GL(グランドレベル)から基礎の高さを決めるにあたり、ベタ基礎天端をGLより下げてしまったことです。 通常より150~200mm高い高基礎なため、FL(床高)を都合の良い高さに設定した結果となりました。
ベタ基礎天端をGLより下げてしまった結果、大雨が降ると地下水が上昇し床下に水が溜まってしまう事になり、それを防ぐための工事として、基礎外周部に犬走の様なコンクリート打設の止水工事を追加で行い対処しました。
それは、わたしも設計士さんも、基礎の土間コンクリートとGL高さの重要性の認識が甘かったための失敗経験でしたので、今回は基礎の土間天端と設計GLについての投稿となります。
↑ 春の澄んだ青空と山法師(やまぼうし)の白い花
現在、新築住宅計画中のお客様からのご質問に「基礎の止水板は?」ともありましたので、止水のために最も大切な点について綴ります。
GLとは地盤面の高さであり、GLには現況GL、設計GL、平均GLなどがあって、現況GLは建物が建つ前の地盤面の高さで、設計GLは建物が建った後の地盤面の高さです。
設計GLを決めるのにあたっては、基準となる高さの点が必要となり、高さが変化したり基準が無くなったりしないある場所の一点を基準点のBM(ベンチマーク)として決めて置き、BMからプラスマイナス何mmのGLとなります。
設計GLは周辺の土地の高低差状況にもよりますが、近年の大雨、そして将来も益々増えるであろう大雨の状況を考慮すると、平坦な土地であれば接続する道路より上げての設計GL設定が望ましいです。
基礎の断面図、或いは矩計図にはベタ基礎の天端高さはGLより50mm上げての記載がありますが、これを見逃すと、大雨時に基礎内雨水侵入の17年前の失敗となってしまいますので、基礎止水の一番のポイントであり、GLから床の高さや玄関ポーチの高さよりも、ベタ基礎の高さを重要視することです。
地下室やGLより低い土間の場合は、土間との打ち継ぎ部に止水板や止水材の施工が必要となってきます。
ベタ基礎土間がGLより高い場合でも止水板を設けてていれば万全ではありますが、基礎土間がGLより高い場合に掛かる水圧は弱いので、まずはこのベタ基礎高さが重要です。
基礎工事の途中で雨が降った時に基礎内に溜まった雨水を抜くために「水抜き穴」を数か所設けますが、最終的にはこの穴を塞がないと、気密漏れ、雨水侵入、シロアリ侵入となりますので、防蟻シールとモルタルでしっかり塞ぎます。
水道の給排水配管は基礎土間より地中配管で外部に取り出すのが、これまでの一般でありましたが、その方法はシロアリの侵入を完全に阻止することができないようです。
下の写真にあるように、弊社では基礎の立上りより配管出しを行っていますが、これは長期優良住宅でも推奨する施工であり、蟻道をつくるシロアリの特性から外周部の目視により、シロアリ点検ができ、アフターメンテナンスも比較的容易となる施工法であります。
↑ 基礎立上りからの配管出しは実績10年ちかくとなります。
合板のフローリングやビニールクロスの壁天井が普通の家である今ですが、本当は無垢の床板・天井や珪藻土の塗り壁が当たり前であるべきで、そんな住まいが人の身体にもこころにも良く、幸せな住まいの第一歩となります。
最後まで当ブログをお読みになった頂きありがとうございます。
新築工事が多い弊社でありますが、自然素材と省エネのリフォーム、リノベーションも受け賜わっていますので、どうぞご相談下さい。
今や、「夏は涼しく、冬は温かな家づくり」は当たり前な時代となってきましたが、夏の涼しさと冬の暖かさをを確保するために、全館空調などで高い費用を掛け、多くのエネルギーを消費する家は決して省エネ住宅とは言ず、時代遅れです。
私ども松島匠建では、10畳用(2.8kw)のエアコン1台の稼働で、猛暑日でも家中涼しく、真冬でも家中暖か、そして少ないエネルギー(電気代)で年間快適に過ごせるお住まいです。
快適に過ごせる高性能住宅設備で大切なことは、初期費用、ランニングコスト、設備交換時のアフター費用に付いても、しっかり見極めることが重要となってきます。
気候変動が顕著となってきている昨今、私どもは10年後20年後の未来も見据えて、今も将来もこの家で良かったと思える住まいを造っています。 家づくりをしっかり勉強して、多くの業者を訪ねた末に私どもを訪ねて頂くと、最後の答えが見つかります。
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家は3回建てないと満足した家が造れないと言いますが、松島匠建は1度目で納得!満足!のお住まいを建てることをお約束いたします!