土中から密かに建物に忍び込み、木材を食べつくして
住まいの骨組みをボロボロにしてしまうこわ~いシロアリです。
阪神淡路大震災で倒壊した家屋の8割は、シロアリの被害を受けていたという。
(シロアリの侵食により、構造が脆くなっていたわけか)
そのシロアリ対策として一般に「防蟻薬剤」を塗布しますが、
それは本来の「シロアリ対策」とは言えない。
薬剤の効き目はせいぜい5年程度です。
薬剤(農薬)ではなく、
「ホウ酸塩」を主原料としている「エコボロンPRO」は
揮発・蒸発しないため、シックハウスの心配がなく、効き目も長いらしい。
そして本来の求めるべきシロアリ対策は、
薬剤処理よりもまず設計段階で、
シロアリの侵入を防ぐ対策が先決です。
最近ではベタ基礎の普及により、シロアリの侵入が難しくなってきたといいますが、
シロアリはほんの僅かな隙間を利用して、建物の中に忍び込みます。
コンクリートの打ち継ぎ、
排水菅などの隙間、などから・・・
そしてシロアリは寒いのが苦手なのですが、
最近の家は基礎断熱で冬でも暖かい!
シロアリにとっては「もってこい」の環境だ。
特に外張りの基礎断熱は、シロアリの侵入を防ぐ対策が重要である。
ところでシロアリは実はゴキブリの仲間(ゴキブリ目)、
そして黒アリはハチの仲間(ハチ目)に分類されます。
シロアリは黒アリのように胴体のくびれがない。
4枚の羽根も、シロアリは薄くて大きさが同じ、
黒アリは厚くて前羽が大きく後羽が小さい。
胴体のくびれ、羽根の形状でシロアリと黒アリを見分けてみよう。
シロアリは、人間の住む木造住宅にとっては大きな悪モノですが、
実は自然界にとってシロアリは、
木の幹に豊富に含まれる「セルロース」を栄養とする数少ない生物で、
倒木などを土に還すため"森の分解者"と呼ばれています。
熱帯の森林などでは、倒木や枯葉を分解して、土の栄養分に変えてくれるシロアリは、
森のそうじ屋さんとして、大切な役目をしています。