こんにちは、運動不足による体力の衰えを感じスポーツジムに通い始め、シックスパックの腹筋割れを目指している松島克幸です。
ゴールデンウィーク真っ只中ですが、今年は好天続きの連休となりそうですね。
季節的に気温は15~25℃とコンクリート工事にはもってこいの時期であり、今回はそんなコンクリートの基礎の話をします。
コンクリートに付いては、建築士を目指すものにとっては必須の項目でありますが、実務において最低限知らなければならない事を綴ります。
コンクリートは「セメント・砂・砂利・水」基本この四つが混じって固まる訳ですが、固まるのはコンクリートが乾燥したからではなく、セメントが水によって水和反応を起こし、時間を掛けて固まるのです。
セメントが固まる過程を詳しく言えば、まずは「凝結(ぎょうけつ)」しその後「硬化」していきます。
「凝結」とは、流動性を持っていたコンクリートが徐々に固まり、変形できなくなっていく過程を指しますが、凝結過程でセメントは強度を発現しないのです。そして凝結したセメントが硬くなっていき、強度を発現する過程がコンクリートの「硬化」になります。
凝結過程でコンクリートに振動を与えたり練り返したりしても問題ありませんが、硬化過程でこれをやると最終的な強度が落ちますので、硬化段階で必要なのがコンクリートの「養生」となります。
コンクリートの強度は積算温度により出てくるもので、気温が低ければ時間が掛かり、高ければ早く強度が出る訳です。(気温20℃程度の場合、3~4日間で一気に50%ほどの強度となり、その後徐々に緩やかな強度となり、約28日程度で80%ほどの強度に達します。)
また、水が混ざっているコンクリートでは、その含まれている水が乾くとコンクリートが収縮する訳でなので、コンクリートの強度が出ていない段階でコンクリートが収縮してしまうと「クラック(ひび割れ)」が発生してしまいます。
なので、コンクリートが硬化する段階では、コンクリートに「湿潤を保つ」ことが必要なのです。
コンクリートのそれらの性質を知らないと、コンクリートは乾けば早く固まると思い、強い日差しや風を当てるとコンクリートの表面にクラックが発生してしまうのです。
先に話したようにセメント水、そして砂と砂利が混ざっているのが「コンクリート」で、「セメント・水・砂」がモルタルです。
砂や砂利は「骨材」と言い、硬化したセメントをつなぎ合わせてる役目を果たしています。なので細かい砂の他に大きな砂利(10~30mm)が含まれている方が、頑丈な固まりとなるので、モルタルよりコンクリートの方が強度の高いものとなる訳です。
そしてより強固にするために鉄筋を加え、いわゆる「鉄筋コンクリート」が強度の高いコンクリートとして用いられています。
セメント水で固まるコンクリートですが、コンクリートの強度や耐久性に重要なのがセメントと水の割合である「水セメント比」です。
その割合はセメントに対して水の割合が少ないほど強度と耐久性は増すのですが、水の割合が少なすぎるとコンクリートの流動性が無くなり、ワーカビリティ―(作業性)が得られないと共に、打ち込み後のジャンカの発生などとなるので、ワーカビリティーが得られる程度で水セメント比を小さくすることが、コンクリ―トの強度と耐久性につながるわけです。
そこで昔のコンクリート打設現場でよくあったというのが、作業性を良くするために現場に運ばれてきたコンクリートミキサー車に水を足してコンクリート打設していたという話ですが、これは絶対にNGな事です。
ちなみにプレキャスト(工場成型)のコンクリートで強度を早く出したい時には、高温の蒸気により一晩で完成させるなどしていますが、これは一定の強度に達するだけの積算温度が短時間で確保できているからです。
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