245月

暮らしを計画する!

  田植え二年目!

 こんばんは!田植え二年目、まだまだベテラン田植え職人である康之さんには敵わないと感じた聖士です。

 先週の日曜日は半日田植えのお手伝いをしてきました。初っ端で田植え機を横転させてしまったり、ぬかるみに片足がハマって長靴が脱げて泥の中に足を突っ込んでしまったりと、色々とハプニングはありましたが楽しく田植えをすることができました。

 田舎に住んでいても、松島家は田んぼをしていなかったので、倉渕に来る前は、田植えというものは学校の行事で二回やっただけでした。去年は初めて中澤家の田植えを少しだけ手伝わせていただき、その時は田んぼの中での移動の大変さを知りました。大変だったけど体験したことのないあの感じが、なぜか好きになってしまったんです(笑)。

 少し前に康之さんから「19日田植えする予定なんだけど。」と話がありました。「二年目なので戦力として考えといてください(笑)。」と返事をして、すぐにスマホのカレンダーに『田植え』と登録してしまうくらい楽しみだったんです。当日は、きれいな空気の山の中で、泥まみれになっての作業がめっちゃ気持ち良かったです!

 中澤家の三男のタキくんとも泥遊びができたのでそれも楽しかったです(笑)。タキくんは僕の服に泥を擦り付けてきたので、僕はタキくんの顔にお返ししてやりました!帰り際に車の荷台に座敷童が登場した貴重な写真をどうぞご覧ください。かわいい~

 

 見学会へ!

 昨日は結めぐる㈱の篠崎さんにお誘いいただき、千葉県柏市までルピナスハウス㈱様のモデルハウス見学会に参加してきました。

 このモデルハウスを設計した有限会社もるくす建築社/佐藤欣裕建築設計事務所の佐藤さんもいらっしゃり、何を考えて、どこにこだわりを持ってこの『TANHUT』と名付けられた建物を設計したのかというお話も聞くことができました。

 

 南の方からモデルハウスの方に歩いて向かっていると信号のある交差点の向こう側に、ひと際目立つ外観の建物が目に入ってきました。4面が上から下まで杉板張りなので、何気なくそこを通っている人でも「なんだ?」と思うような魅力的に感じる外観です。周りにどんな建物があったのか覚えていないくらいその建物は目立っており第一印象は「かっこいい~」でした。

 敷地の形状は三角形で、V字状に道路があり通行量の多い場所でした。三角形の鋭角になっている一角の先には信号があり、その手前にモデルハウスと同じ外壁の小さな小屋が一つあり、その奥に二階建ての建物があります。この小屋は一体何だろう?と疑問に思っていましたが、設計した佐藤さんのお話を聞いたら「なるほどなぁ」と思いました。

 佐藤さんの考え方はこうでした。

 「南側に大きな開口部を設けたいのですが、ここの敷地は南側の通行量が多いです。どうにかして歩行者や車を運転している人からの視線を遮る必要がありました。塀を設けることもできたが、閉塞感を避けるために塀ではなく高さを抑えた茶室を計画しました。茶室として計画したけど用途は自由です。本来の目的は視線を遮ることだからです。」

 

 他にもたくさんこだわりがあり、たくさんのことを学ばせていただきました。その中でも特に印象に残った二つのことを、佐藤さんの考えと自分なりの解釈を踏まえて今回は書いてみようと思います。

 

 まず一つ目は窓のことです。冬には建物内部の温まった空気が外に逃げたり、夏には外の熱い空気が内部に入ってくるのは開口部からが多いです。ですので「ガラスの選定には気を使っているし、庇やシェードなどによる日射遮蔽の計画もやっている」と言っていました。日射遮蔽や取得に関しては、資料を見たり色々な方からのお話を聞いたりして勉強をしているので知識は徐々に増えてきてはいます。

 佐藤さんは、窓の設計に関して、日射に関することだけでなく通風にもかなり気を使っているようでした。「高性能住宅の場合、季節によって窓を開ける開けないの議論があるけど、僕はいつでも開けるという行為を考えて設計しています。窓を開ける量によって入ってくる風の量が違うのがわかりますか?風が抜けるだけで体感温度が下がって心地よく感じるんです。ここの地域の卓越風はこういう向きだから、あっちの窓からこっちの窓に風が抜けるように配置しています。」

 風を感じると涼しく感じるのはとてもわかります。僕は超汗っかきなので、風は友達だと思っており、心地よい風が好きなんです。その僕の大親友である風を室内に取り入れるには卓越風も考慮しながら、重力換気を利用するための空気の通り道を計画することが大切だということを学びました。下から入った空気を上で抜く。窓の上に吹抜けなどがあればもっと効率的に空気が動くのではないかと考えましたが、そういう計画をしていない理由を自分なりに解釈してみました。”すぐ上にあると建物全体の空気が動かないからそうしてないのかも!”

 ここ最近は空気の動きに関してめちゃくちゃ関心があります。勉強不足なので資料などから知識を得ることと、自分で体感したりして自分なりの考えをできるだけ早く持ちたいと思っています。

 

 

 二つ目は照明計画についてです。証明計画に関しての知識は今のところほぼありません。生活の中で、ここがもっと明るければいいなと思ったり、手元の作業(勉強やパソコン)をするには電球色(オレンジっぽい色)より昼白色(白っぽい色)の方が目が疲れにくいなと思ったりしているので、そういうことに関してはお客様にも提案はできます。

 しかし、この空間にはこのくらいの明るさの照明でこの器具(ダウンライトであったりペンダントライトであったり)を付けましょうという提案はまだできません。

 佐藤さんの考え方がとても勉強になりました。

 「どう生活するかで照明の位置や数が決まってきます。例えばダイニングの照明は天井に近い位置ではなく低い位置に計画しています。なぜかというとダイニングは基本的に座って生活するスペースなので座った時に手元が明るくなるような高さで設定しているんです。寝室も同じです。立っているより寝ていることが多い空間なので低いところに計画しています。」

 

 佐藤さんの様々なことに関する説明から、『建物を計画するのではなくそこに住む人々の暮らしを計画する』という想いがたくさん伝わってきました。

 間取りや構造、どんな素材を使って家を造るかということも大切なことですが、ずっと幸せでより豊かな生活を送ってもらうためにどう暮らしてもらうかをもっと考えなくてはいけないんだなと感じました。知識は先輩方に比べたらまだまだ足りません。知識がないからできませんということを言い訳にしないために、もっと勉強して自分なりの考えを持ち、今後は暮らしを提案できるようにしたいです。

 

 

 

ブログを読んでいただきありがとうございます。

修行中の松島聖士

中澤建設㈱ ホームページ

Posted in 工務店ブログ!ちょっとオシャレで贅沢な木の家づくり

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