こんにちは。
無垢の木と塗り壁とパッシブデザインの家づくりを進めている、
群馬県みどり市の松島匠建(株)の代表松島克幸です。
住宅をプランニングする中で出てくる「窓」について連載中!
今回は「上げ下げ窓」です。
上げ下げ窓は縦上下スライドの引き違い窓ですね。
上げ下げ窓には2種類があり
上側の窓が、はめ殺し(FIX)になっていて
下側のみ動かせるものを「片上げ下げ(シングルハング)」
上下のガラス戸が両方とも動かせるものを「両上げ下げ(ダブルハング)」
また、窓がどこでも止まるよう「バランサー」がセットされています。
(バランサーの調節が2年に一回くらい必要)
欧米ではごく一般的なこの「上げ下げ窓」ですが、
引き違い窓と違って「戸車」がないので、気密性は高いと言えます。
(ただし、すべり出し窓よりは劣ります)
また、オシャレな格子デザインのものもあります。
コスト面は窓面積が同程度の引き違い窓に比べて高価になります。
例えば半間3尺間(740mm)に縦寸法1,100mmの比較では、約1.3倍程度です。
しかし、1間6尺間の比較では、
引き違い窓「1,650×1,100」1組に対して
上げ下げ窓の場合「740×1,100」2組(連窓)となりますので、
約2倍の価格となります。
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(引き違い窓は横幅が2倍になれば価格は約1.25倍です)
この上げ下げ窓を多用するとコストアップにはなりますが、
外観的にはオシャレな洋風デザインになります。
配置的には、縦長の窓なので高窓にはならず腰窓となり、
トイレや洗面所など小さい部屋には不向きですね。
また上げ下げ窓は、窓の開閉に多少の力が必要となります。