0612月

日射シミュレーション

  山作業!

 こんばんは!初めての新築での建築確認申請にかなり手こずっている聖士です。提出しては訂正の繰り返しです。

 今までの資料を参考にしながらやっていますが、建てる土地も違いますし、建物の大きさも違います。ですので今までと全く同じ申請書にはならないので、しっかりと調べる必要があります。今回も調べてから提出しましたがかなりの訂正部分がありました。来週の月曜日にもう一度修正した資料を持っていく予定ですのでもう少し頑張ります!

 

 先週の日曜日は、地元の山の水場の砂取りの作業をしてきました。その山は沢入共有林と言って地元(沢入)の人たち何名かが山を共有して所持しているような感じです。 

 袈裟丸山の登山道もあり、一年を通して多くの登山客がやってくる山でもあります。登山道の途中には寝釈迦といってお釈迦様が横になっているスポットなどもあります。小学生でも登れるような簡単な山ですのでちょっと山登りしたいな!という時には是非袈裟丸山を登ってみてはいかがでしょうか?きれいな小川も流れてますよ!

 その袈裟丸山には登山道がいくつかありますので、登り口にはトイレが設置してあります。そこには手洗いもあるのですがそこで使用している水は山から流れてきている自然な水なんです。小川から管を通して手洗いまで繋がっていますが、大雨などの影響で上から砂が流れてきてそれが詰まって水が流れなくなってしまうことが起こるんです。

 皆さんも経験があるかもしれませんが、手洗いから水が出てこないとなると結構ストレスを感じると思います。ですので登山をしに来た皆さんに気持ちよく登ってそして気持ちよく帰っていただけるように大量の砂を掻き出してきました。

 平均年齢が高めですが、皆で協力して水も開通したので良かったです。これも立派な地域貢献の一つだと思いますので参加できるときは参加をして少しでも地元の山のことを知っていこうと思います。

 

 

 

 日射シミュレーション!

 今建築確認書類を提出している新築の外皮性能を出すために、ソフトを使って色々とやっています。

 今まではエネルギーパス協会のソフトでやっていましたが、今回はホームズ君省エネ診断というソフトを使ってみました。入力する内容はエネパスもホームズ君も変わりませんが、入力の仕方は違いますので入力方法を覚えるまでがとても大変なんです。

 慣れないホームズ君では何回もやり直したり、入力したい材料が見つからなかったりでとても時間がかかってしまっています。エネパスの入力は、今年の6月まで修行していた中澤建設で一度やったので流れはわかっています。慣れないホームズ君にイライラしてエネパスに切り替えようと何回も思いました。

 しかしここでやめてしまったら次に繋がらないと思ったので、入力説明書を見たり、先輩に教わったりしながら今進めています。

 

 今回の物件では1階の南面にw2510×h2200の引違いの大開口を計画しています。庇も長く計画してますので夏の直射日光は入りにくいと思いましたし、窓が大きいと開閉が大変になるのでそこの大開口だけはトリプルガラスではなくペアガラスでいいのではないかとも考えました。

 ホームズ君ではトリプルガラスの場合とペアガラスの場合はどのくらい性能値に差があるのかを出すことができますので入力を変えてやってみました。開口部一つだけならあまり外皮性能を表すUA値は変わらないのではないかと思っていましたが、意外にも0.02の差がありました。松島匠建はUA値=0.34前後を標準としていますのでこのくらいの性能値での0.02の差は体感的にはほぼ同じと言っていいと思います。

 しかし体感的というのは感覚のお話になってくるので、お施主様も自分自身も納得ができるようにスケッチアップというものを使って夏と冬の日射シミュレーションをしてみました。

 スケッチアップは大学生の頃、パースを書くために結構頻繁に利用していましたが、仕事では今まで一度も使っていなかったんです。使い方は若干忘れていましたが、やはり学生時代何度もいじっていただけありますね。意外にも使い始めたら簡単な外観くらいはすぐにできちゃいました。

 そしてここからが本番です。影を出して①太陽高度が最も高くなる夏至、②一番気温が高くなる8月前半、③太陽高度が最も低くなる冬至、④もっとも気温が低くなる1月後半の4つをメインにシミュレーションをしてみたんです。

 

①夏至の14時

  1階の庇が大きく出ているので夏に関しては、大開口から直射日光により大きなエネルギーが入ってくる心配がなさそうなのでガラスを変えた(あくまで高性能なもの)としてもそこまで大きな変化はなさそうです。

 

②一番気温が高くなる8月前半の14時

  夏至に比べて太陽高度は低くなりますがムシムシしてて一番暑い時です。夏至では庇で直射日光が遮れていたのに8月のめちゃくちゃ暑い日になったら直射日光が入ってきて暑くて仕方がないという計画も耳にすることがあります。ですので夏の暑い日でも室内を少ないエネルギーで効率よく冷やすためには、夏至よりもこの時期をメインに考えて計画することがとても重要になってきます。

 画像からわかるように、この時期も1階の庇で完全に直射日光は遮られているのでペアガラスでもトリプルガラスでも快適性は十分確保できそうです。

 

③冬至の14時

 夏と比較すると影のでき方が全然違うことがわかります。冬至になるとだいぶ中まで日差しが入りますね。サッシは樹脂などの熱を伝えづらいものにしてガラスを日射取得型にすると、外の低い温度も伝わりにくく、さらに太陽の大きな熱エネルギーが室内に入ってきて暖房に頼らなくても暖かく快適に過ごせます(高性能であることが前提)。

 

④もっとも気温が低い1月後半の14時

 冬至に比べたら若干太陽高度が高くなっているので日の当たり方も多少減っていますが太陽光の熱エネルギーを使えそうです。現地で南面に影を作る邪魔なものがないことも確認してきましたので、上手に日射遮蔽と日射取得ができる計画になっていることが今回のシミュレーションからわかりました。

 

 大前提としてソフト上でのシミュレーションなので実際とは異なることも出てくるとは思います。このようなデータだけではなく自分自身の感覚や経験も、説明するうえではとても重要になってくるものだとも思っています。外部の開口部による室内の温湿度は日射の影響だけではなく、サッシやガラスの性能によってもだいぶ変わってきます。家の中で内と外との熱の出入りが一番大きいのは開口部からなので、日射だけではなく他にも色々なことを考慮して検討することが大切になってくるのではないかと思います。

 先週見学させていただいた軽井沢と佐久のパッシブハウスですが、どちらも大きな開口部がありました。

「こんなに大きな開口部作っても夏も冬も全く問題ないのか!」

と、かなり衝撃を受けました。もちろん窓の性能が良いからこそできることではあるとは思います。

 

 窓の検討だけでも考えることがたくさんあるので100%の正解はないと思います。いかに自分が納得して、お客様が納得してくれるかがとても大切なことです。自分の感覚を大切にしていきたいですが、まだ十分に体感をできていない部分もあるので、このように使えるものは上手に利用して、お客様に説明するだけでなく自分自身の勉強のためにも今後もっと活用していきたいです。

 

ブログを読んでくださりありがとうございます。

松島匠建㈱ 松島聖士

Posted in 工務店ブログ!ちょっとオシャレで贅沢な木の家づくり

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