こんばんは!今週の月曜日の夕方、すっごい大きくてきれいな虹が出ていたので、その写真を撮りまくっていた聖士です。
愛弓さんが、すっごいでっかい虹が出てるけど見た?と家の中で話していると、「そんなはずはない」という雰囲気を出しながらも「でも気になる~」という感じが出ちゃってる中澤家の子供たちと共に外に出ました。僕も最初は「ただの虹でしょ?」と思っていたんです。しかし、外に出てみると本当にすっごいでっかい虹が出ていました(笑)。しかもダブルレインボー!これにはビックリしました。
くっきり見える虹の上に薄っすらと虹があるのが見えますか?この二つの虹は色の順番が上と下で逆なんです。くっきり見える虹(主虹)は下が紫で上が赤ですが、薄っすら見える虹(副虹)は下が赤で上が紫です。
虹が見られる原理は、太陽の光が空にある水によって反射されて僕たちの目に届くことで見ることができます。ダブルレインボーの色の順番が逆なのは、大気中の水滴へ入る光の向きが上から入るか下から入るかによる違いらしいのです。
(日本気象協会より)
5月も半ばになり、中澤建設での修業期間があと1か月半となりました。1年半の修業期間は結構長く感じるかなと思っていましたが、実際はそんなことはなくめちゃくちゃあっという間に経過しています。技術が身に付いたこと、知識が増えたこと、仕事への向き合い方など、修行に来る前と来てからではたくさんの変化がありました。
先週、㈱トヨタトーヨー住器の北岡さんから「修業期間も残り僅かなので色々とお話ししましょう」と連絡をいただいたので、お会いしてこれまでのことやこれからのことについてお話をしてきました。
変わったことや、何を考えてどう思っているのか、今後何をしたいのかということは常に自分の頭の中で考えてはいますが、言葉にすると上手く伝えられないことが多いんです。
北岡さんにそのような悩みを相談したところ、このようなお話をしていただきました。
「前から自分も話すのが下手で、人前で自分の考えを話せなかったこともたくさんあったし、『あの時なんであんなこと言っちゃったんだろう』と家に帰ってきて反省することもたくさんありました。それが毎回悔しくて、でも、そんな失敗をたくさんしてきたから今があるんです。同じ失敗を繰り返さないように事前にめっちゃ準備しますし、何度も練習をしています。」
このお話を聞いて、僕がこれまで話すことができないと思っていたのは話下手だからではなく、明らかに準備不足が原因だったんだと思いました。
他にも、中澤建設で過ごすあと僅かな時間の使い方・過ごし方、修行が終わり松島匠建へ戻った時にどうやっていくかなどのアドバイスもいただけて、とても貴重な時間を過ごすことができました。準備不足で大きな失敗をしないために、思ったことをメモ帳に記しておくということを始めるきっかけにもなりました。
帰り際に「なんか不安そうな顔してますけど、まだ悩みがあるんですか?」と聞かれたので、「いや、全部話せました!でも大きな悩みが一つあって、今週の月曜日の祝日に仕事をした分、来週の月曜日に休みをいただいていて、日月の2連休をどう有意義に過ごすか迷っているんです(笑)」と答えました。
すると「しょーもな!」と一言鋭いツッコミをいただけました(笑)。いつも相談に乗ってくれて、いつも元気をくれて、いつも笑いをくれる北岡さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
中澤建設の卒業が迫る中、康之さんによる卒業試験が続々と姿を現しています。
まず1つ目は作業場の出入り口付近にある棚の製作です。ゴミ袋などを色々なところに置きっぱなしにしてしまうことが多く、散らかって見えるため一カ所にまとめておく場所を考えました。
棚と言っても作り方から形、使う材料など候補は無限大です。なので、自分の中でテーマを決めてそれに沿った自分なりのものを作ってみようと考えました。テーマは『今ある材料で、作業の邪魔にならず、使い勝手の良い棚』!
作業場の増築工事をした際に使った押縁の余りがたくさんあり、それを使ってみようということがパッと思いつきました。短くて他の工事では使えないものが多いですが、今回はそれも有効に使って無駄のないよう心掛けたんです。形のイメージはあるものの、作り方が分かりません。そんな時、心強い方たちが中澤建設にはいるんです。大工さんの原田さんや建具屋さんのトモさんに聞くと何でも教えてくれます。しかし頼ってばかりでは自分の考えたものにはならないので、今回はやりやすい方法などを聞くだけにしました。
完成したものが下の写真です。
片持ちの棚にしたので、棚板部分はスノコ状にすることで棚自体の重さを軽減するとともに、外に近い場所なので埃が溜まりにくくなるかもと考えてこのようにしてみました。完成後も原田さんやトモさんにアドバイスをいただけました。もっと荷重に耐えられるようにする方法や曲がらずに取り付ける方法など、とても為になることをたくさん教えていただけたので、学ぶことが多かったです。もっとこうすれば良かったということはありますが、自分が考えたものを自分で作ったことに大きな意味を感じました。
2つ目の試験は、今僕が寝ている部屋の改修工事です。以前一つの部屋を2つに仕切る工事をやりましたが、それとはまた別で、押入を合わせて5畳の広さの部屋を使いやすいよう配置を変えたり収納を作ったりする計画です。期限は火曜日から金曜日までの4日間です。
この部屋は、今は僕が使っていますが、修行が終わる1か月半後には中澤家の次男である小学校6年生のタイラ君が使う予定です。現状だと押入には荷物がたくさんあるので押入は使えず、押入を除いた4畳の部屋はベッドが半分を占めておりとても狭苦しく感じます。
普段から使っていると、こんな感じのものがあったらこの問題を解決できるな!であったり、この窓からの眺めが素敵だから上手く使いたいな!と思うことがあります。
現状把握は十分できていますが、まずはノートに問題点、良い点、理想のものを書き出してみることにしました。それらを基にスケッチを描いてみたり作り方を考えたりしてみますが、「これって本当に大丈夫なの?」や「どこにどうやって留めたら強度が上がるかな?」などという疑問がたくさん出てきます。期限があるので制作の方を早めに進めたいのですが、これといったプランが出てこず時間だけが過ぎていきます。迷ってるだけでは進まないので棚の作り方をトモさんに聞きました。「外したこの建具使っちゃえばいいんじゃない。」「ここ切っちゃえば高さ揃うから切っちゃえば?それかこっちを上げるか?」
冗談交じりのアドバイスもたくさんあるのですが、それがヒントとなり新しい発想が思い浮かぶきっかけになるのでトモさんってすごいんです。
いろんなアドバイスをもらいましたが、計画だけでほぼ1日かかりました。2日目からはいよいよ制作開始です。しかしこの日から2日間は大ピンチです。原田さんもトモさんもGWをずらして今週休んでいるので、聞きたいことがあっても聞けません。
だけど、『ピンチはチャンス!』。聞くことができないので自分で調べて、好きなものを好きなように作れちゃいます。また、押入の棚を作る時に、試験その1で教わった強度を上げるためのアドバイスが活きてきます。四角い箱を作ることがポイント!今までの経験を基に作業をしているので、作業する手はあまり止まらずにできていました。
しかし思ったよりスムーズに進みません。材料を削って、寸法を測って、取り付けてみて、寸法が合わず切り直して、必要な道具がないので作業場や車に取りに戻って、材料が足らず作業場で材料を作り、と無駄な動きがめちゃくちゃ多いんです。きれいに納めるために微調整を繰り返すことが無駄だとは思いませんが、道具がないことに気が付き何度も行ったり来たりする動きは無駄です。自分一人で全部を準備したことがなかったから必要な道具が分からなかったので、これは経験を積んで行くしかないなと感じました。
時間がかかる割には、加工する部分の細かなところの納まりがきれいにいきませんでした。短く切り過ぎたり、真っ直ぐ切れていなかったりで隙間が空いてしまったりしたんです。見るのとやるのでは全然違います。これまで何度も原田さんの近くで作業を見てきたし、一緒にやっていたのでわかっているつもりのことはたくさんありました。しかし、自分一人だけで実際にやってみると全部が難しいんです。板を張る向きが逆だということに2枚目を張った時に気が付いたりと、この4日間でたくさんのミスをしました。
ビスの留める場所や留め方、作る順番など課題は山積みです。でもこれらのミスや課題は、やらなければ気が付かなかったし、やらなければずっと知っているつもりで過ごしていたので前に進むためのミスだったと捉えています。また一人でやってみたことで、原田さんや康之さんの凄さに気が付きました。
↑棚の側板で取り外した建具を使用。下地材も建具に使われていたものを削り直して再利用。
↑窓からの眺めがいいのでどうしても机はここが良かった。
修業期間は残り僅かですので、一つでも多くのことを学び、一つでも多くの経験をし、限りある時間の中で有意義に過ごしていきたいと思います。
ブログを読んでいただきありがとうございます。
修行中の松島聖士