0712月

美しい住まいのしつらえ!

  開口について考える!

 こんばんは。今日は3件のOBさんのお家にお伺いしてきました。

 お引渡しをして5年経つ太田市のU様邸にお伺いすると、半袖で過ごしているご主人がいて、

「とても快適に過ごさせていただいております。本当に最高なんです。」

と嬉しいお言葉を掛けていただき、とても幸せな気持ちになりました。太田市の今日の昼間の外気温は15℃でしたが、

「南の窓の近くは暖かくて気持ちがいいので半袖なんです。暖房付けてないんですが家の中は25℃あります。」

 笑顔でこのように話してくださいました。

 

 多くのOB様から、U様のように窓に関してもたくさんの嬉しいお話をお聞きしております。ですので、窓ってめちゃくちゃ大事だなと思っていますが、9月から始まった井野設計塾で設計課題に取り組んでみると、窓の設計に一番苦労しています。

 開口ももちろん、間取りや断熱・耐震を学ぶため、最近は色々な本を読んで情報や知識のインプットをしています。最近読んだ建築家の丸山弾さん著『美しい住まいのしつらえ』という本の第1章『周辺環境の読み解き方』では、窓の役割・考え方に関して書かれており、今の悩みに対してドンピシャで大変参考になります。

 「視線の抜け」「眺め」「中間領域」「光の確保」という表現が多く、丸山弾さんの窓に対する考え方が読み取れます。窓によって役割が異なりますが、設計で最も重要視しているのは「視線の抜け」であると僕は感じました。

 

 僕が思う視線の抜けは、窓から遠くの景色が見えること、壁や家具など邪魔になるものがなくこちらからむこうへと線が通っていること、というレパートリーしかありませんでした。「視線の抜けがテーマ」の設計となると難しく、表現することができなかったのですが、この本に出会ったことで設計の幅が広がったように思います。

 色々な施工例が載っていますが、中でも『宇都宮の家』の抜けが好きです。バルコニーで少し跳ね出しがあるだけで、ほぼ総二階の切妻屋根のシンプルな形状ですが、2階のLDKからそれぞれの窓を通しての景色、バルコニーで中間領域を意識させながらも、どこからでも遠景が見れる窓配置・高さ・大きさの計画。こんなにも東西南北の色々な景色が眺められる家に僕も住みたい!と思いながら学ばせていただいています。

 

 窓は温熱環境的にみると、壁や天井(屋根)に比べて弱点となります。弱点だけど設けるには理由があり、前述した通り、窓には様々な役割があるからです。

 U様邸のように冬は日射を取得することで、設備に頼らずとも冬でも半袖で過ごせるほど心地よい環境になります。窓の設計は奥が深いですが、その土地にバシッとハマるととても気持ちがいいことを色々な施工例を見て学んだので、設計塾で学んでいる間に松島匠建 松島聖士なりの窓に対する考え方をまとめてみます!

 

 

Posted in 工務店ブログ!ちょっとオシャレで贅沢な木の家づくり

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