223月

重伝建地区!

  見てみたいもの!

 こんばんは!昨年の健康診断でアレルギー検査をやった結果、どの項目もアレルギー反応は出ませんでしたが、この時期は少し目が痒くなる聖士です。

 花粉の飛散が激しいこの時期、花粉症の人たちはつらい思いをしていると思いますが、空を見上げると花粉によってすごく綺麗な現象に出会うこともできるんですよ。

 その現象は『花粉光環』というものです。

↑雲研究家の荒木健太郎さんのInstagramより

 

 花粉光環とは、大量の花粉が大気中を舞っているときに太陽の周りに丸い虹のようなものが見える現象のことで、光の回折の影響でこのようなものが見られます。

 ここ最近は毎日のように空を見上げてこれを探していますが、まだ見れていません。花粉が飛んでいる時期しか見ることができないものなので、皆さんも探してみてください!ただし太陽を直視してはダメですよ!

 

 落ち着く空間!

 先日の休みの日は、一日時間が取れたのでゆっくりドライブでもしてこようと思い、長野県塩尻市にある奈良井宿というところまで行って来ました。奈良井宿とは中山道の宿場町の一つであり、街並みが『重要伝統的建造物保存地区』に選定されています。

 重要伝統的建造物群保存地区、略して重伝建というものは、歴史的な景観を形成している地区を保存するために、その地区が属している市町村が制定するものです。群馬県内にも桐生市や中之条町に重伝建地区があります。

 

 今回のドライブの最終目的地は奈良井宿に設定しました。日帰りで行ける距離で、尚且つ疲れすぎないようなプランです。奈良井宿に行く途中、長野県東御市で海野宿という看板を見つけました。海野宿も奈良井宿と同じく重伝建地区です。

 ここは群馬から近いので、行こうと思えばいつでも行けるという考えで、行かずに数年が経っていた場所です。時間に余裕があったので、「海野宿もいってみるか!」と思い、今回初めて寄ってみることにしました。

 海野宿の中にある建物群の中に『うんのわ』という滞在型交流施設があります。この建物は、僕が通っていた信州大学の土本先生が設計をした建物なんです。既存の建物を歴史的な様式は残しつつリノベーションした建物です。土本先生が授業中に、『うんのわ』をめちゃくちゃ推してくるので忘れたくても忘れることができないようになっていました(笑)。

 内部は多くの木が現しで使われていたり、ゆっくりと過ごすことができる素敵な中庭があり、たくさんのお客さんがこの建物内で時の流れをゆっくりと感じながら寛いでいました。設計した土本先生がこの建物をめちゃくちゃ推してくる理由がなんとなくわかった気がします。

↑海野宿の街並み。外壁は漆喰や板張りで統一されている。色は黒や茶。道の横に流れている水路が、いとをかしでした。

 

 海野宿から奈良井宿へ!

 海野宿から奈良井宿までは車で二時間ほどです。

 両方とも中山道の宿場町ですが、街の雰囲気は違いました。しかし、街全体は統一感があり歴史的なものを住人の方々が協力して残していこうという責任感的なものを、両方の街から感じましたし、建物の様式は似たようなところもありました。

↑奈良井宿の街並み。景観を崩さないようにする配慮があちこちで感じられました。

 

 最終目的地である奈良井宿でゆっくりと散策をしてから帰路につきます。途中、トイレ休憩のため和田宿という場所にも寄ってみました。ここも中山道の一つの宿場町です。

 和田宿は海野宿や奈良井宿とは違い、重伝建地区には制定されていません。しかし、保存されている歴史的な建物はいくつかありました。建物一つ一つの保存であり、街全体が管理されているわけではないので、街並みは海野宿や奈良井宿と比べてしまうとなんだか寂しさを感じてしまいます。電柱が立っていたり、外壁の板がメンテナンスされておらず朽ちていたり。しかし、大きな温泉施設が道の駅の近くにあり、その街ならではの盛り上げ方をしていたので、中山道の色々な宿場町の雰囲気を知ることができて楽しかったです。

 

 

 今回、重伝建地区を二カ所回りながら気が付いたことがあります。重伝建地区に制定されてはいますが、普通に暮らしている人もいれば、商売をしている人もいるということです。玄関には住人の標識があります。「えっ、ここに人住んでんの?あっ、重伝建地区というものに定められているけど一つの街だから、考えてみればそりゃそうか!」

 

 奈良井宿で、観光客の方がこんなことを言っていたのを耳にしました。

「行政も住人の方たちも、皆が協力してやっていかないとこんな感じにならないよね。住んでいる人は役割をわかっているし、協力しているからこうやって統一された街並みになっているんだと思うよ。」

 住人の方たちの協力や理解がなければこんな素晴らしい街並みは維持されません。歴史的な街並みを残していくためにメンテナンスをするのはとても大変で、制限などはたくさんあると思いますが、皆で協力してやっていると考えると本当に凄いです。新しいものだけが優れたものでないということに気づかされました。

 僕が人生で大切にしていることの中の一つに、『一人で自己中心的になってやるのではなく、皆で協力し合ってやっていく』というものがあります。チームプレーの精神です。街づくりや家づくりは皆さんの協力があってこそ出来上がるものだと思っています。自分一人で全てをやろうとは思わず、お客さまや協力業者の方々、仲間の皆さんと協力して、重伝建地区の景観や建物のように大切なものを守り続けることもしながら、自分らしい新たなものも創造していこうと思います!

 

ブログを読んでいただきありがとうございます。

修行中の松島聖士

中澤建設㈱ ホームページ

Posted in 工務店ブログ!ちょっとオシャレで贅沢な木の家づくり

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