秋!ですか?笑
こんばんは!朝と日中の気温差が激しいので毎日着るものの調整が難しく、羽織るものを何枚も持って現場に出かけている聖士です。
日中は20℃程にも達する日が多いので、ヒートテックを着ていくにはまだ早いです。ですので、とりあえず一枚目は薄手の長そでを着て、上に若干厚めの上着、そして予備で寒いときにはもう一枚着るよう、長袖一枚では少し寒いなと思う時に厚めの上着を脱いで代わりに着るように薄手の上着を一枚持っていくようにしています。
11月半ばで最高気温が20℃を超えるという今の環境。温暖化を身にしみて感じています。また一日の気温差が10℃以上という日もあり、体調には十分気を付けなければいけないとも感じます。季節の変わり目に弱い僕ですが、今のところ体調に関して何の問題もありません。ただ、夜になると眠気に勝てずやりたいことがやれない日が何日かあったので、休息もしっかりとりながら何事にも取り組んでいきたいと思います。
群馬県の木!
伊勢崎市の新築現場では大工工事も終わり仕上げ工事の段階へと移っています。
今週は大工の久保田さんと協力して1階の壁の石膏ボード張り、巾木の施工を取り組みました。石膏ボードの施工は数年前に比べたら上手に早くできるようにはなってきましたが、隙間が空いてしまったり、切るのが曲がってしまったりで、左官屋さんや内装屋さんに迷惑をかけてしまっています。
2階では先週から左官屋さんが壁に珪藻土を塗っているのですが「こういうところもう少し工夫してできないかね?」と話してくれました。その箇所について僕は、石膏ボードを張っているとき何の考慮もしていませんでした。なぜかというと、それが仕上げ工事の段階で問題になるとは思っていなかったからです。今回そのことを教えていただけたことで次回から気を付けようと思えるので、色々な職人さんたちとコミュニケーションを取ることは本当に大切なことだと感じました。
天井と壁が一通りできたことで木の現しとなる部分がはっきりと見えるようになりました。下の写真はダイニングキッチン上部の吹抜けです。1階桁梁、登り梁、柱が無垢のスギ材で現しとなります。
この梁材は松島家の山のものです。僕の祖父もしくは曾祖父が植えて、約60~70年間大切に育ってきた木なんです。何十年も東町沢入の山の中で育ってきて、そして材料として使わせていただくために伐採をし、こうして今僕たちが造らせていただいているお施主様の家に使用しています。
木は伐採をしてすぐに構造材として使えるようにはなりません。水分をたくさん含んでいるので乾燥をさせる必要があります。木材の乾燥方法は機械や燃料を使って短期間で乾燥をさせる人工乾燥と、それらを使わず自然に水分が抜けていくのを待つ天然乾燥という手法があります。
今は機械や燃料を使って乾かす人工乾燥が多く使われていますが、松島家の山から出されてこうして構造材として使われる木材は天然乾燥をさせたものなんです。どちらも良い点・良くない点があります。天然乾燥の難しい点としては材料を置いておくための広い場所が必要となってきます。
僕たちの場合は、みどり市大間々町にある木村木材という製材屋さんの倉庫の一部をお借りしてそこに置かしていただいております。基本的に松島匠建は、このように地元の木を使った家づくりをしています。
先日、自分の家の山から伐った木を家づくりに活かしているという取り組みを知ってもらうためにも、『もくしるべ』という伊勢崎市の剛工務店㈱の生形さんを中心とするグループと、『きになる会』という大間々町の木村木材の木村さんを中心とするグループの共同企画として伐採見学会と意見交換会を行いました。
まず山の中に入って杉と桧の見分け方や植える箇所についての説明をしました。二つの木は同じ針葉樹ですが葉の形も違いますし、木肌、枝の付き方も違います。尾根はマツ、中腹はヒノキ、谷はスギというように、水や日光の影響を考慮した植栽箇所となります。
今回伐倒に協力をしていただいたのは、地元みどり市東町で林業を行っているお三方です。自伐林業を行っている小林林業の小林さん、秋山林業の秋山さん、地域おこし協力隊の伊藤さんです。
スギを伐倒するということで、その前に小林さんから伐倒の仕方、伐倒するうえで気を付けていること、木の種類や周辺環境によって難易度が変わってくることなどのお話を聞くことができました。
その後はいよいよ秋山さんによる実演です。倒れる直前・安全が確保できるまでは近くでチェーンソーの音と木の匂いを存分に感じることができる距離で見学させていただきました。まずは倒れる方向を決める受け口というものを作ります。下の写真は作った受け口とチェーンソーを合わせて、倒れる方向が計画通りになっているかを確認している時です。チェーンソーに印が付いているのでそれで確認をしています。参加された方も何名か自分の目で確認をされていて「自分が見る感じちょっと右っぽいなあ」など、色々と近くで体感できたことがとても良かったと感じます。
その次は追い口を作り、そこにクサビを打っていくことで木が傾いていき倒れるという感じです。下の写真は伊藤さんによる最終段階です。
このように安全の絶対的な確保、しっかりとした計画によって倒された木が下の写真です。年輪を数えてみると80年近いものでした。倒れる瞬間のメキメキ、バキバキという音と、地面に着いた瞬間のドスンという音と振動、今までありがとうこれからは違う姿でよろしくねという感動の時間が数秒間流れます。本当に感謝です!
こうしてたくさんの方の想いの詰まった木を家づくりに活用していくこと。地元で育ってきた木は地元で活用すること。想いを先祖から未来へと繋いでいくこと。改めて大切なことだと感じました。多くの人に伝えていけるように山のこと、木のことをこれからも学び続けたいと思います。そして今後も活用していきたいです。
ブログを読んでくださりありがとうございます。
松島匠建㈱ 松島聖士